チバコとスキャンダル

咲津で「津郎」がウケる理由

チバコとともにやって来たのは「ラーメン津郎(づろう) 咲津駅前店」。

咲津地方でラーメンと言えば喜多郎市の「喜多郎ラーメン」やチェーン店の「忠楽苑」が有名だが、
それらお上品なラーメンの台頭によって衰退した80年代以前の元祖「咲津ラーメン」同様の
デカ盛り濃い味路線を求めるなら、現代の世では「ラーメン津郎」である。

故に、首都圏では若い世代から絶大な人気を誇る津郎だが、
咲津駅前店は「往時の町中華のボリュームを提供する店」としても地域に愛されており、
学生やサラリーマンのみならず高齢客も多く見られる。

千波 瑚香

えっ
それで小ラーメンなの?

俺が注文した「小ラーメン」が先に出来たのだが、
それを見てチバコが目を丸くしている。

千波 瑚香

やば
私、大盛頼んじゃった…

忠楽苑のラーメンならば、俺も迷わず大盛りにするだろう。
しかし津郎で大ラーメンというのは…大食いチャンピオンレベルだ。

ヤッチョ

ごめんチバコ
津郎初心者だとは思わなかったんだ…

チバコは何せ大きくて立派なモノをお持ちなので、
違和感と言う名のアラートが鳴動しなかった。

やがて、想像を絶する量の大ラーメンがチバコの元へとやって来るのだが…

千波 瑚香

うん。ふーぅ!
美味しいね!

全然心配しなくて良かったぁ!

むしろ小ラーメンに苦戦する俺を尻目に、あっさりと完食を成し遂げていた・・・。

二人だけのガーリック・ガーデン

檀さん達が来るまで、駅前公園を腹ごなしがてらに散策。
二人きりで食事を楽しんだ…というスキャンダルは、にんにくの匂いですぐにバレる。

ちょっとした秘密の共有。
それは「事後」にも似た背徳感である。

千波 瑚香

美味しかったけど
ニンニク大丈夫かな

内緒話のような距離感で、チバコの唇が近付く。

千波 瑚香

ハァーって
ほらヤッチョも

勢いでキスしちゃいそうなほど、吐息を交わせる。

ヤッチョ

それは時の悪戯。
互いの呼吸が一致した瞬間、意思を確認する迄もなく。

舌を絡め、吐息を荒げ、唇の柔らかさを何度も味わう。

チバコはびくんと大きく震える。

密着した股間に、生温い熱が…着衣の上からでも伝わった。

イッたね、チバコ。

どう見ても友達以上、でしょう!?

唇が離れた後、どうすりゃいいんだ・・・。

コトの重大さは、互いに承知している。
何のお付き合いも無い二人が、いきなり大人のキスをしてしまったのだから。

俺とチバコは無言でうつむいたまま、そこら辺の芝生に腰を下ろした。

しばし沈黙の時が流れる。

千波 瑚香

さっきの…友キスだからノーカンね

ヤッチョ

えっ

そう来たか。
確かに「オスとメス」同士の求愛行動に見えたんだが…

ヤッチョ

本音かどうかは、分からんな…

お腹も性欲も満たされた所で、
今日は帰ろう。恋人繋ぎで。

NEXT ACTION

ヤッチョ

帰宅一択。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次