八千代 沙織 いっこしたの妹は学年の枠を超えた「アイドル」。

ヤッチョ八千代 沙織(やちよ さおり)。
俺らの学年でアイドル的人気の女子と言えば「Nさん」(永田・新井田)だが、一学年下ではこの娘「沙織」がそのポジションに君臨している。
決して「お兄ちゃん」と呼んでもらっている訳では無い。
八千代沙織は正真正銘、俺の妹である。
妹がアイドル…ってのは大変複雑でして
D組のインフルエンサーを目指して現場に急行しまくり、
見事、クラス全員とのコンタクトを果たした。
続いてはこの情報を元にしたアウトプット。
俺は放課後の視聴覚室に陣取り、締め切り迫る学級新聞の原稿を執筆していた。



学級新聞を書くにあたって何が難しいかと言うと、
当たり障りの無い「いい人感」を出しつつ
クラスの皆に呼び掛けるような文章を心掛けるのが…
誌面は一通り完成している。…が、
もう少し気の利いた表現があるのではないか?と行き詰っているうちに、
「約束の時間」が来てしまった。



お兄ちゃん
新聞書き終わった?
タイムアップを知らせるのは、いっこしたの妹である沙織。
これ以上詰めても多分結果は変わらんだろう。



今日は一緒に帰る日だから…
ニティ寄って新しいゲーム買って帰ろ!
一緒に帰る日。つまり小遣い日の翌日である。
無駄遣いや悪い遊びに走らないように…との事で、俺ら兄妹が親の監視下に置かれている状態。
尤も、そうなったのは全て俺のせい。
アケゲーへの連コや〇番くじの大人買い等々、色々やらかしているのでな…
と、まあ、ここまでは良いんだ。
問題はこの「兄妹仲良く下校」を知った男子生徒達の反応である。



ちょ待てぃ
八千代沙織と放課後の制服デート…だとう?
ヤッチョの奴、
とんでもないチート能力の持ち主だな!



いやいや、それは妄想に過ぎんよ…
妹はあくまで妹であってだな



ほーん それなら
八千代沙織は皆でシェアする国民的「妹ちゃん」て事でいいな?
ヤッチョによる独占は許さん



我々はヤッチョに既得権益の放棄を要求する!
決して「八千代沙織をエロ目線で見ない」と天に誓ゑ!



はいはい
誓いマッスル(テキトー)





なーんつって
俺は既に特別な訓練によって
限界突破済である
嗚呼…堪らんぜ沙織
仮面の下に隠し切れない
メスの本能が
このワキに全部顕われているな!



まーた…あたしのワキ気にしてる…
ワ〇ガじゃないからマジで!
あたしがワ〇ガだったらお兄ちゃんもワ〇ガ!
アレ遺伝なんだから
猫…じゃない、沙織まっしぐら


まるでトリカゴのように娯楽も情報も限られた家の中で、休日午後のブレイクタイム。
スイカが視界に入った途端、目を輝かせて「沙織まっしぐら」。



あっ
スイカだーっ!
足腰立たなくなるまで遊んだ後は、一緒にスイカを食べながら夕涼み。
家族と過ごす、家族に守られた、スローな時間。



お兄ちゃーん!
スイカーっ!
沙織はいつものように小さな山切りに手を出し、大きい方を俺に残してくれる。
やはりね、だからね、沙織はアイドルではなく、俺にとっては「妹」。
とか何とか綺麗にまとめつつ…
俺がその瞬間を「純な気持ち」で捉えていなかった事は、
切り抜かれた記憶の絵からも明らかであろう。
改版履歴
| 公開/改版日 | バージョン | メディア仕向け | 備考 |
| 2023.07.06 | 1.0 | SNS(pixiv) | 初版公開 |
| 2024.07.05 | 2.0 | Web(直営) | 全画像刷新 高解像度化 |









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